サン工業が開発した抗ウイルス・抗菌めっき
顧客のお困りごと
新型コロナの感染拡大が始まった昨年1月以降、世界では多くの方がこのウイルスの犠牲となり、また、経済的にも困窮する方が増えてました。
そのような状況の中で、めっきメーカーとしてのサン工業に何ができるかを考えた結果、人々の手の触れる場所に施行でき、菌やウイルスの増殖を抑え、少しでも感染リスクを抑えるめっきを開発しようという社内プロジェクトが2020年3月にスタートしました。
解決できたこと(成果)
プロジェクトの目的
- 従来からの抗菌・抗ウイルスコーティングに勝る性能をもつこと
- 公的機関であるSIAA(抗菌製品技術協議会)の認証を取得すること
- 金属アレルギーを起こさないめっき組成であること
サン工業が開発した抗ウイルス・抗菌めっき
開発の結果、ウイルスや菌の増殖を抑制するサン工業の独自技術が完成しました。
ニッケルフリーに対応しており、人が触れる場所への金属アレルギー対策にも優れためっきです。2021年6月に特許申請もいたしました。
抗ウイルス・抗菌めっきの特徴
- 金属と特殊粒子の相乗効果で菌やウイルスを抑制(*1)
- SIAAから抗菌認定(商品にSIAAマークを表示可能)
- ニッケルフリーによる金属アレルギー対策 ・様々な金属や樹脂に施工可能(*2)
- 銀白色の外観と金属の硬さ(最表面 HV550)による優れた持続性
- 食品衛生法 食品缶規格試験に合格(*3)
*1 大腸菌・黄色ブドウ球菌・ヒトコロナウイルスで効果確認
*2 樹脂はビーカー試作対応可
*3 昭和34年厚生省告示第370号食品缶規格試験
期待される効果
- 菌やウイルスの抑制効果
- ニッケルアレルギー対策
- 共用する製品表面の清潔性維持
抗菌性能の信頼性
SIAA(抗菌製品技術協議会)に抗菌認定されました。
建材や自動車、福祉・介護、生活用品など、人の手に触れる部分など、安全・清潔に配慮した製品づくりに最適です。
想定される用途例
自動車のドアノブやシフトレバーなどのカーシェアに伴う接触感染予防、 微生物抑制効果、ニッケルアレルギー対策についても応用が期待されます。
- 建材(ドアレバー、水栓金具、シャワー、手すり、タオル掛け)
- 自動車(ドアノブやシフトレバー)
- 福祉・介護(車椅子、体温計、ベッドの手すり)
- 生活科学(ボールペン、スマホカバー、吊り革、靴ベラ、マスク掛)
対応めっきサイズ
- 対応サイズ:100mm×100mm×200mm
- ※ 11月中旬に 300mm×300mm×500mm に強化予定
日本経済新聞にて紹介されました
2021年9月2日付の日本経済新聞に掲載されました。
<一部抜粋>
表面処理や金属めっきを手掛けるサン工業(長野県伊那市)は、抗ウイルスや抗菌効果を持つ新しいめっき技術を開発した。銅や酸化チタンなど抗菌効果を持つ複数の金属を組み合わせることで、特定の菌を30分以内に98%以上減らすことができるという。建築物や自動車のドアノブなどへの利用を見込む。
抗菌性能が強い銅を主成分に、紫外線だけでなく可視光でも抗菌作用を発揮する酸化チタン粒子やスズ、亜鉛などを配合して効果を高めたという。樹脂コーティングなどと異なり金属が主成分のため、いったん加工した後は削れにくく長持ちするとしている。一般社団法人の抗菌製品技術協議会(SIAA)から抗菌めっきに関する認証も受けた。
<日本経済新聞Web記事はこちらから>
参考画像
ダウンロード資料をご活用ください
サン工業が開発した抗ウイルス・抗菌めっきのダウンロード資料をご用意いたしました。
抗ウイルス(人コロナ、新型コロナでは無い)の評価結果も掲載しております。ぜひダウンロードしてご活用ください。