サン工業株式会社

めっき技術

これまで弊社で実績のあるめっき技術を用いた
様々な問題解決事例についてご紹介いたします

バスバーへのめっき処理

顧客のお困りごと

(1)素材が銅の場合

①ニッケルめっき

ニッケルめっきには、無電解ニッケルめっきと電気ニッケルめっきがありますが、無電解ニッケルめっきは皮膜に金属ではない「リン(P)」を含むため、電気伝導性が良くありません。そこで、バスバーについては一般的な電気ニッケルめっきが用いられるケースがあります。また、ボルト締結した際の抵抗減少を考慮して、やや柔らかい半光沢ニッケルめっきや無光沢ニッケルめっきを用いることで締結部の信頼性を上げることができます。

②すずめっき

ニッケルめっきでも導通性は良いのですが、ニッケルの場合にはその硬さや酸化による導電性の低下が懸念されます。そこで、銅素材にすずめっきを行い、バスバーとしているものもあります。この場合、銅素材に直接すずめっきを行うと、細い髭状のウィスカーが発生し、トラブルになることがありますので、下地に薄くニッケルめっきを付けてから、すずめっきを行うのが一般的です。すずめっきにも光沢、無光沢があり、光沢の方がやや硬いですが、変色にも強いので、多く使用されているようです。ボルト締結の場合の信頼性向上で、無光沢の柔らかいすずめっきが用いられることもありますが、キズが目立ちやすかったり、変色やシミが目立つ傾向にありますので、外観には注意が必要です。

③銀めっき

バスバーとしては特殊な部類に入りますが、銀は金属中で電気抵抗が一番低い金属です。よって、バスバーに銅を使用することで、より高電流に耐えらえるものを作ることができます。もし、摺動性も求められるバスバーの場合には、やや硬度の高い硬質銀めっきを使用することもあります。ただし、ニッケル同様、酸化や硫化によって表面の電気抵抗が上がって信頼性が低下することもあるので、注意が必要です。


(2)素材がアルミニウムの場合

銅は電気抵抗が低く電気を流しやすい金属なのですが、電気自動車への搭載を考えると、どうしても重量が重くなってしまいます。そこで、銅よりもやや電気抵抗が高いものの、アルミニウムにめっきすることでバスバーとして使用するものがあります。アルミニウムは電気抵抗は低いのですが、表面に、強固な酸化皮膜ができることで接点抵抗が上がり、めっき処理無しでバスバーとして使用するのは難しいのです。

①ニッケルめっき

銅と同様、ニッケルめっきが使用されますが、アルミニウムにめっきする場合には電気ニッケルめっきだと、屈曲部のめっき厚が薄くなりますので、下地に無電解ニッケルめっきを行い、表層に電気ニッケルめっきをすることで、耐食性と接点抵抗を改善することができるようになります。

②すずめっき

すずめっきも同様で、下地に無電解ニッケルめっきを施してから、光沢すずめっきや無光沢すずめっき処理を行うことができます。欲しい特性に応じて、ニッケルめっきとすずの間に銅めっきを挟むケースもあるようです。

バスバー(ブスバー)とは

バスバー(ブスバー)とは、制御盤や受電盤などで使用され、大容量の電流を給電するための導体棒(busbar)のことです。近年では自動車の電動化に合わせ、車載用バッテリーや電極端子など自動車においても幅広く活用されています。

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