A7075材の硬質アルマイト外観の改善
顧客のお困りごと
A7075材の硬質アルマイトで他社に処理依頼したところ、外観にブツブツとした異常が見られた。処理業者Aに改善を依頼したが【この材料はこういう風になる】といって取り合ってもらえなかった。A7075材できれいな外観の硬質アルマイトを施したい。また、アルマイトの膜厚によって寸法がずれてしまうため精度よく膜厚をつけたい。
問題点1A7075材でブツブツのできない硬質アルマイト処理
問題点2寸法精度の向上
サン工業の提案
A7075材は素材に腐食しやすい成分が含まれており、前処理やアルマイト工程によってはブツブツが生成してしまう。サン工業では表面を溶解させないような処理で硬質アルマイトを行うことできれいな外観で仕上げることができた。
ポイント1通常の前処理方法を行った場合の外観で、ブツブツしているところが素材の介在物がもともと埋まっているところ
ポイント2サン工業で前処理を改善して処理した硬質アルマイト(30µm)の外観
解決できたこと(成果)
表面を荒らさないような前処理を導入、処理製品ごとの膜厚管理手法を標準化し外観品質及び寸法精度のよい硬質アルマイト処理を提供することができた。
問題解決に関わり提供できる技術等の優位点
・素材にあった前処理及び処理条件の設定
・アルマイト膜厚の可視化による高精度化
担当者の声
一般にアルマイトやめっきの表面処理では、処理前の素材をいかにきれいな状態にするかということで長い間処理が用いられますが、A7075については前処理をすればするほど素材の腐食しやすい部位が侵されてムラを生じてしまいます。前工程を短時間で済ませることでムラの無いきれいな表面状態の硬質アルマイトが可能になり、現在ではこの材料の表面処理の引き合いが増えてきています。