黒色表面処理の品質安定化
顧客のお困りごと
黒染め処理を外注していたが、ロットによって黒味に差があり時には赤茶色で粉っぽい外観になってしまうことがあった。黒染めで均一な外観で仕上げたい。
問題点1黒染めのロット間での外観のバラつき
問題点2粉っぽい異物の付着
サン工業の提案
黒染め液の管理は通常は液の沸点を測定し、その沸点から有効成分の濃度を算出するという方法で行われます。サン工業ではこの沸点管理をラインの槽で行うのではなく、ビーカーに汲んだサンプル液で規格値±1℃の範囲になるよう厳しく管理しているため、ロット間での染まり具合に変化を生じさせない工夫を行っています。この管理を行うことで、粉っぽい外観になることも防げるようになりました。また黒染め処理前の工程で表面調整処理を行うことで、より均一な黒味が出せるようになりました。
ポイント1ライン内ではなく、ビーカーで精密温度を測定し黒染め液を管理
ポイント2黒染め処理前の表面調整処理の導入
解決できたこと(成果)
いままでは黒染め処理の際に染まらずに青っぽい外観になったり、逆に染まりすぎて赤茶けた外観になることがあったが、管理の徹底で安定的な黒味を継続的に処理することができるようになった。
問題解決に関わり提供できる技術等の優位点
・黒染め液沸点の厳密管理
・表面調整処理の導入
担当者の声
黒染めは鉄材料の一時防錆処理としては古くから実施されている処理ですがその外観品質はそれほど厳しくはなく、またオイル塗布やクリア塗装を行うケースが多かったです。今回の沸点管理の厳密化や表面調整工程の導入で安定した外観品質を維持できるようになりました。