小径穴の内径部へのめっき付きまわり改善
顧客のお困りごと
お客様の状況:
今まで処理を依頼していためっきメーカーが廃業することになり、真鍮上の電気ニッケル+クロムめっきができる又は同等の耐食性を持つめっきができる業者を大至急で探さなければならなかった。
また、従来のめっきメーカー品では、本来めっきが必要な製品の内側(小径穴、内径2mm)にめっきが付かないという問題も継続して発生していたことから、耐食性と内面へのめっきという品質面での改善ができるメーカーを探す必要があった。
製品内側(小径穴)までめっきをつけたい
問題点2電気ニッケル+クロムめっきと同等以上の耐食性
問題点3短納期での課題解決
サン工業の提案
下地の電気ニッケルめっきを無電解ニッケルめっきに変更することにより、めっきの必要な製品の小径穴にもめっきをできるようにし、製品内側の耐食性も確保できるように提案をした。無電解ニッケルめっきはネジ部や内径部にも均一にめっきできることから、厚めっきにも対応でき、結果として、装飾クロムめっきを施すことなく、要求される耐食性を満たすことができる。
ポイント1電気ニッケルから無電解ニッケルに変更することで小径穴(内径2mm)にもめっきができる
ポイント2電気ニッケルめっきから無電解ニッケルめっきに変更することにより、引掛けからバレルに変えることができコストを抑えることができる
解決できたこと(成果)
製品内側までめっきができ、客先要求の耐食性も満たすことができた。
問題解決に関わり提供できる技術等の優位点
・目的に最適なめっき処理の提案
・分析機器による内径部へのつきまわりの確認や耐食性評価(CAS試験、塩水噴霧試験)
・多彩な表面処理を扱っているため、様々な代替表面処理を提案
・試作~耐食性評価~量産まで短納期での対応(量産まで3ヵ月)
担当者の声
お話を頂いた時は生産対応できるめっきメーカーがなく、お客様は非常にお困りでした。まずは既存の処理で電気ニッケル+クロムめっきをしましたが、そもそも電気めっきでは内径にめっきが着かず、内径部のめっき品質の確保が難しいのがわかりました。そこで、弊社で扱う無電解ニッケルめっきを電気ニッケルめっきの代わりに行い、膜厚を調整することで、要求の耐食性の確保ができたため仕様変更・決定まで至りました。また、サン工業は無電解ニッケルめっき処理を大量に行っていますので、従来よりもコストを抑えることができたことも、喜んでいただいたと思います。弊社では試作から量産までスピーディーに対応可能で、様々な分析機器を持っておりますので、品質や納期でお困りの際には、ぜひご相談ください。