胸を張って自慢するわけではありませんが、私の記憶力は最悪です。

コンピューターに置き換えると私のCPUはそこそこ機能していると思うのですが、メモリーの容量が全くありません。HDDときたら、すでに破壊されている悲惨な状況にあります。

特に人の顔と名前は全く覚える事が出来ません。
何故なのか？考えてみて、一つ思い当たるのは昔からの照れ屋＋シャイな性格から、相手の顔をまじまじ見る事が出来ないので、記憶に刷り込まれないのではないか？と、考えています。

立場上、多くの方とお会いする機会が多いのですが、だいたい忘れてしまいます。

それで一番恥ずかしいのは、２度目にお会いした時、こちらから名刺を差し出すと「・・あ、以前お名刺をいただいています」を言われる時です。それで、こちらもさりげなく「ああ、そうでしたね。失礼しました。」と笑顔で応対しますが、唇の端がひきつっているのを相手は見逃すはずはありません。
相手の顔を見ながら「前に会った記憶はないが、もしかしたら会っているかもしれない」で、名刺を差し出すと「・・あ、以前・・・」の恐怖の言葉が返ってくる確率の高さは,その記録を年々更新しています。

そうした事を数限りなく経験してきた結果、出した結論は「あと出し名刺」なのです！

相手の顔を見ながら「前に会った記憶はないが・・・。」で徐々に近づき名刺を差し出すタイミングをずっと後に引き延ばすのです。
そして、相手から「以前お会いしましたね」の言葉が出るまでじっと待ちます。その間1.5秒！・・そして「以前・・。」の言葉が出てこないことを確認した後、おもむろに名刺を「はじめまして・・・。」と差し出すのです。このタイミングを取得するまでどれだけ年月を要した事か！

こんな姑息な手段を講じることなく、もっと名刺を整理したりする建設的な対応を考えないのか！と、言われそうですが、名刺の整理もアナログで行っていると大変で、名刺の整理だけで一日の大半を過ごしたりしてしまいます。
と云う訳で机の引き出しの中は、未整理の名刺の山で見るのも恐ろしいような惨状になっているのです。