伊那の木材活用実態の視察
- ほんの出来事
伊那商工会議所では、昨年1年間かけて創り出した「3年間のロードマップ」に基づき、それぞれの委員会や部会でロードマップに関わってもらうような活動を始めています。中では3つの大きなテーマが示されていますが、その一つに「バイオマスを活用した地域観光」があります。
わたしたちは豊富な森林に囲まれておりますが、戦後価格の安い外材が大量に輸入されるようになったため、森林の活用は無く荒れ放題になっているのが現実です。ところが、こうした素晴らしい森林を守ってくれるビジネスモデルをすでに実行している会社や組織があることを知らずにいました。
DLD inc. は昨年グリーン購入に関する優れた取り組みを表彰する『第16回グリーン購入大賞』において「大賞・農林水産大臣賞」を受賞しました。この賞は、グリーン購入・・・購入の必要性を十分に考慮し、品質や価格だけでなく環境のことを考え、環境負荷ができるだけ小さい製品やサービスを行っている会社や組織に対して与えられる賞のようです。DLDは、整備が遅れている森林を間伐し、その材を最も身近なエネルギー「薪」として利用する取り組みを始めて7年目。当初は長野県の上伊那エリアで50件からのスタートだったこのサービスも現在1,250件を超え、徐々にエリアを拡大しつつあるとのこと。これからも注目していきたい会社です。
上伊那森林組合は地元の行政が主体で、又地元森林関係者の出資を募って活動している組合です。注目すべきは、森林から搬出された間伐材から加工部門の木質バイオマス・エネルギー工場で木質ペレット「ピュア1号」を生産し、その優れた品質が各方面から大変注目されていることです。
私たちはこのような周りにある豊富な資源を活用する必要性に着目し、それらを広く知っていただく事と伊那の観光に結びつけた企画をつくり上げたいと思っています。その為にも、まずはそれぞれの会社の実情と今後の展開を探るための今回の視察となりました。今後に結びつく一日になってくれれば嬉しいなと思う、暑い中での研修なのでした。