サン工業株式会社

社長のひとり言

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GRAD PRIX

  • 思いついたまま

結構昔からカーレース(古い言い回しだなぁ~)のファンでして、ある意味筋金入りのオタクと言えるかもしれません。
学生時代は富士スピートウエイまでレースが開催される毎通い、スカG(スカイラインGT)、ベレG(いすゞベレットGT)、そしてマツダのサバンナ・カペラロータリーが接戦を繰り広げたのをキャノン一眼レフに300ミリの望遠レンズを携え、破れたフェンスからコースに入り(今では信じられないコト)流し撮りなどに挑戦したのです。
その当時からF-1は憧れのまとであり、日本でF-1が開催されてから数年間、鈴鹿に通ったものでした。そして最近でも、昔を思い出して鈴鹿でのF-1に行ったりしています。

私は年を取ると共に昔熱中した出来事を振り返り、今でも当時の情熱が維持されているかどうかを、若さのバロメーターにしていますが、思いの外しぶとく青春時代の感動を大切にしようとしている自分があります。

その表れがこの映画「GRAND PRIX」なのでした。
・・というのが、ここ数年、あの青春時代に感動した映画GRAND PRIXの冒頭の排気管からの点火・爆発音と共に現れるメインタイトル、そして数々のレースシーンに鳥肌が立ったのを今でも鮮明に思い出し、どうしてもあの懐かしい恋人にもう一度逢いたいような感傷を伴い、AmazonやeBay等あらゆるところでDVDを捜しましたが、どこにも見当たらず愕然としていたのです。

そんな訳で、ここ数年自分の原点を思い起こす意味もあり、この「GRAD PRIX」を血眼になって探していたのです。
ところが、今回幸運なことにTSUTAYA発掘良品にこの作品が選ばれ、とっても安価に鑑賞する事が出来ました。

このジョン・フランケンハイマー監督のF-1への愛着とこだわりが横溢した作品は、三船敏郎演ずる矢村伊造(=本田宗一郎?)はじめイブ・モンタン、ジェームス・ガーナーそして製作年(1966)当時の現役ドライバーだったグラハム・ヒル等そうそうたるメンバーが登場するこの映画は当時のF-1の魅力を余すことなく伝えてくれた傑作だと思います。
また、この映画では最後のモンツァで悲劇的な幕引きになりますが、コンストラクター・チャンピオンにはヤムラ(=HONDA)が輝くと云った、とても日本贔屓なシナリオになっていて、少し気恥ずかしいような思いで観ていたような記憶があります。
でも、残念なことに今の時代にこの映画を作ったとすると、チャンピオンになるのは日本で無く中国の企業に設定されるのでしょう!?

たかが映画されど映画でして、こうした鳥肌が立つような作品に巡り合えるのは余り無い事が、人生60年経験してみて分かりました。

鳥肌が立つような体験は、人生振り返っても残念ながら余りあるものではありません。
だからこそ、こうした極個人的な小さな感動ではありますが、懐かしい作品にまた巡り合え、青春時代にワープ出来た事にとても心がほんわり暖かくなったことがとても嬉しかったのです。

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