Marcus Roberts Trio
- 密かな楽しみ
- ほんの出来事
例年この時期松本で行われている「サイトウ・キネン・フェスティバル」は、今年からその名称を「SEIJI OZAWA Matsumoto Festival」に変えて新たなステージに踏み出しました。私はクラシック音楽にはほとんど関心がなかったものですから、身近な街での音楽祭もクラシックの祭典ということで一度も足を運んだことはありませんでした。
しかし、今回知人から3日にジャズトリオの「Marcus Roberts」コンサートがあることを知り、勇躍まつもと市民芸術館に行ってまいりました。マーカス・ロバーツについては全く知識がありませんでしたし、Amazonでライブラリーを調べてみても視聴出来たアルバムは僅かで、スタンダード・ジャズのピアノ奏者で、リリカルでどちらかというとスローでバラード系が得意な人なのかな?・・といったイメージを持ちつつ臨んだコンサートでした。
目が不自由な方ですので、特に繊細な音を奏でるのに秀でているのかもしれません。コンサートはスタンダード・ジャズを中心に自身のオリジナルの曲を交えての2時間でしたが、あっという間に過ぎてしまったほど彼らの演奏にノメリ込めた素晴らしいものでした。
特に後半3曲目の「Oh,Lady Be Good」でのベースのロドニー・ジョーダンとドラムスのジェイソン・マルサリスとの掛け合いは素敵で、まるでそれぞれの楽器を通して会話を楽しんでいるようでした。会場の皆さんもこうした演奏に感動したようで、アンコールはつづき、最後はスタンディングオベーションで彼らの演奏を称えコンサートは終了いたしました。