伊那谷木質バイオマス・シンポジウム
- ほんの出来事
本日、伊那市役所の多目的ホールに於いて「伊那谷木質バイオマス・シンポジウム」が開催されました。
このシンポジウムは伊那商工会議所と上伊那森林組合、上伊那地域自然エネルギー普及協議会が主催したもので、生憎の悪天候にもかかわらず多くの方が聞きに来てくれたことに感謝するとともに、こうした自然エネルギー活用に対する皆さんの関心の高さを改めて認識いたしました。
30万部を突破した「里山資本主義」を仕掛けた、当時広島取材班で現在は東京のNHK報道局のチーフプロデューサーである井上恭介氏をお迎えし、「里山資本主義のススメ」のタイトルで講演していただいたのです。
やはり、第一線で取材し仕掛けて来た方だけあって、この取組みに対する信念を質疑応答の中から強烈に感じることが出来ました。
また、世田谷のマンションでペール缶でつくった薪ストーブを使い、子供たちと近所の公園を散歩しながら枯れ木を集め、それで炊いたご飯がとても美味で好評である事を楽しそうに語っていたのがとても印象的でした。彼が言うように、こうしたさりげない人間の本来のあり方こそ現代人が原点復帰しようと欲する日常の姿なのかもしれません。
その後、白鳥伊那市長の「伊那市における自然エネルギー」のお話の後、林野庁林政木材・・・(長すぎて割愛)担当の鈴木綾子氏の「木質バイオマス利用推進について」の講演がありましたが、その内容より彼女のキャラがとても印象的でよく憶えておりません。我社にも石原三沙子という液分析を担当している歴女がいますが、とてもよく似ているキャラで、世の中同じような女子(失礼!)がいるんだな・・と、まったく違った視点で感心?いたしました。
最後は5名のパネリストによるパネルディスカッションをいたしましたが、コ―ディネーターの信大農学部の岡野教授のスマートな進行により、短い時間ではありましたがそれぞれのパネラーの意見を上手く引き出していただき、良いパネルディスカッションになりました。
里山とか自然とかの文字から、なんとなくノドカな雰囲気につつまれて行くと、化石燃料に頼らないホンワカとしたゆるやかな自然が回帰出来そうな錯覚におちいり易いのですが、現実はとても険しい難関と難問が山積しています。
後世に禍根を残さない責務が私たちにはあり、出来る範囲は限られていても、声高に叫ぶだけでなくまず勇気を持って行動しはじめることが大切であることをこのシンポジウムを通じて再認識いたしました。