懐かしい Radio Control 時代 ②
- 華麗に加齢
- 密かな楽しみ
先にも書きましたが、昔のラジコンの無線機はトーン式で送信機のボタンを一回押すとラーダーが右に、二回チャチャっと押すとラーダーが左に、三回でエンジンがスロー又はハイになるといったとてもシンプルなモノでした。
ですから舵角は決まった角度しか動きませんでしたので、少し右とか急旋回とかは全く出来ません。機体を上下するエレベーターもなくエンジンの上げ下げだけで上下するといった誠に原始的な代物でしたので、無事機体が手元に帰ってくるのは奇跡的?な腕前が必要とされたのです。
そんな時代に驚愕する雑誌の表紙を目にしてしまいました。創刊間もないラジコン技術の表紙をかざっていたマブチモーターの当時の社長さんが操縦する「天馬」の低空背面飛行の写真でした。
この世にこんな凄いことが出来る人がいることと、そんな飛行を可能にする無線機が存在することに感動するとともに何時かこのようなカッコいい飛行機でカッコいい操縦することが人生の目標になった瞬間だったのです。
当時のマブチモーターの社長さん、馬淵健一さんが持っていた無線機がアメリカのOrbitという会社の製品でした。Orbitの名前もカッコよかったしロゴも素敵でした。しかし価格は今の感覚で100万円以上したと思います。
プッシュ式からリード式そしてプロポーショナルの時代になってもとても自分には手の届かない永遠の憧れの製品になりました。
70歳になろうとする今、憧れのOrbitを手に入れるにはEbayのオークションしかありませんが、思いついて探してみても中々希望と合う品に出会うことが出来ません。やはり永遠の憧れでいたほうが幸せなのかもしれませんね。