この度、昨年までの長きに亘り一緒に活動していた商工会議所の正副会頭の退任ご苦労さん会がやっと実現いたしました。
実は、この慰労会まで待てず、昨年のブログにも記したように副会頭3名と専務代行の4名でマレーシアのクアラルンプールにて慰労会をしていたのですが、肝心の向山会頭さんが多忙で、やっと今回全員参加しての正式の役員退任慰労会と相成ったのであります。

・・で、やって来たのは和倉温泉の某旅館だったのです。この地は3年前の暮れに役員研修旅行で泊まった観光地で、造りも立派な旅館でした。
前回泊まった時始めて知ったのは、和倉温泉には結構な旅館が密集している事に驚いた記憶がありました。そして、はからずも今回その一つの旅館にお世話になったのですが・・・。
部屋の造りは素晴らしく、旅館の装備品は一寸劣るのは仕方ないにしても、仲居さんの忙しさとボランティア精神も、ま～ぁ、こんなもんだなぁ・・と納得しつつ、風呂に入った時ガッカリしたのが些細な出来事だったのです。

利益を念頭に効率を追求しつつお客様の満足度を最大限引き出す二律背反のテーマに常に葛藤しているであろう旅館業ですから、同じ経営者として同業者との差別化とお客様の満足度との兼ね合いをどの様にして実践しているのかとても興味がありました。料理もサービスも部屋も、コストパフォーマンスは満足の域に行っている旅館だと思いましたが、一点とても残念だったのがお風呂の蛇口です。
お風呂の蛇口のデザインとか使い勝手とかじゃなく、煩わしい温度調整も必要なく誠に快適にワンプッシュすればお湯が風呂桶に溢れんばかりに出て来るのです・・・じゃ、なくて・・出てこないんです。
あるでしょ・・・ワンプッシュしても風呂桶に一杯にならないお湯・・2回プッシュで満杯は仕方ないにしろ・・ココは3プッシュ！しなければ、アノ小さいな風呂桶が満杯にならない！・・これが、一流旅館の為さる技か！・・こんなチマチマした合理化なら止めちまえ・・と、得意客でもない一見の客である私は憤慨するのでありました。

風呂桶のワンプッシュ量の少なさに憤慨していると、自然に目はとなりのシャワーに注目するのであります。風呂桶のワンプッシュ量がこの程度ならシャワーのワンプッシュ量（秒）も相当少ない（短い）だろうな～・・のヨミのとおり、私の経験上最悪のシャワーでありました。
こんなミジメな思いを強いられながら入る温泉が快適な訳がございません。風呂に入った後の豪華な料理は美味しかったことと、金沢からはるばる来てくれた美女のコンパニオン達に囲まれたにもかかわらず、あまり感動がなかったのは偏にアノ蛇口の湯量のせいなのでした。
効率化と合理化と満足度との兼ね合いがとてもビミョーで繊細であることに気付かされた慰安旅行となりました。