サン工業株式会社

社長のひとり言

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ノアの箱舟(船体製作その2)

  • 密かな楽しみ

ノアの箱舟づくりを始めたのが昨年の夏休みでした。案の定、仕事や雑務に追われノアの箱舟づくりの続きを始められたのはお正月休みに入ってからです。

こうした作品?づくりはやはり心のゆとりがないと始められません。御歳74になっても現役でいるものですから、慌ただしい日常の中では中々取り組めません。

今回のお正月は幸運なことにノアの箱舟づくりに没頭できる環境が得られましたので、暮れの28日から1月の5日までしっかりと作品?づくりに集中いたしました。

日頃経営や様々な雑用に追い回されている身にとっては、このように製作に没頭できる時間と機会はとても貴重であり、アタマと身体が異空間に漂うことが出来、心身ともすっごくリフレッシュ出来たのです!

けっこうマニアックな内容になりますがしばしお付き合いください。

まずキール部分を自然塗料である上柿渋で濃い茶色で全体を締めます。

さーあ、ここからが本番!整えた下地の上に如何にも古代の神話にふさわしい古色蒼然とした風合いのテキスチャーを施した上板張りを始めていきます。

始めに船体のカーブに合わせた治具を木材のブロックから作り出します。そして1mm厚のペアウッドを18mmと14mm幅の板状に切りそろえ、船首部分のアールに合わせた形状にするため、板を水につけてから半田ごてで治具を使いカーブを一枚一枚作っていくのです。

形を整えた板材を船体のカーブに合わせて瞬間接着剤を使い貼り付けていきます。貼りつけた板材の廻りをマスキングテープで養生し・・。

65%のアルコールで板を濡らした上に所定の色のパステルを削ってまぶし、それを筆で色付けしていきます。

こんな具合に色付けしました。

色付けされた上板にエイジングを施す別の色のパステルをポイントを決め削りながらおいて行きます。

まぶしたパステルをドライな筆で適度に定着させます。そして、上から再度アルコールで浸しなじませます。

そして周囲に貼っておいたマスキングテープをはがし・・・。

ようやく一枚の板張りが完成するのです。

板ごとにパステルの品番を決めたチャートをつくり、それに沿って着色していくのです。こうした地道な作業を左右あわせて62枚!切って、曲げて、接着し、マスキングし、アルコールで板を濡らし、指定された色のパステルをまぶし、筆で色付けし、その上にパステルでエイジング処理を施し、マスキングをはずす・・左右合わせて62枚貼る単純な作業を延々とこなして行きます。この作業だけで丸3日間費やしました。

こうした気の遠くなるような作業を続けた結果・・。

ようやく船体の上張りが完成したのです!

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