英国王のスピーチ
- 密かな楽しみ
ことの他、改まった席でのスピーチを苦手にしている私としては、他人事でない映画と思いDVDのレンタル開始まで待ち切れず今回も映画館に足を運びました。
今回観に行ったのは、ネットで調べると一番近くで上映されていたのが松本にあるシネマライツ8だったのです。
この映画館も私にとって初体験のところでしたが、中は標準的なシネマコンプレックスであり、安心して楽しめました。
このような映画館は地元伊那では、集客力の面で成り立たないであろうことが容易に想像出来たことは、ある意味残念なことです。
この映画が気になったのは、先に書いたスピーチの題名にソソられた事もありましたが、それよりあのコリン・ファースが主演していたことが「どーしても観たい!」という引き金だったのです。
彼の出た作品は「恋に落ちたシェークスピア」「ブリじっと・ジョーンズの日記」「ロイヤル・セブンティーン」「ラブ・アクチュアリー」等沢山あり、最近では「シングルマン」(←まだ観てないけど)でヴェネツィア国際映画祭 男優賞を受賞し、第82回アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされたらしい。
でも一番印象に残っているのは、私が大好きなスカーレット・ヨハンソンと共演したヨハネス・フェルメールの絵画「真珠の耳飾りの少女」を題材にした同名の映画なのです。
1962年代のオランダを舞台に活躍した謎多い画家フェルメールについての書籍は多々存在します。しかし、フェルメールを画像で表現したものは、私にとって初めての体験でした。この映画は画家の内面と当時のオランダの情景と有様がスカーレット・ヨハンソン演じる乙女の心の繊細な感受性を通して描かれている秀作だと思っています。
そして、今回この映画でアカデミー主演男優賞を彼が受賞しましたので、居ても立っても居られない・・っといったあんばいで出掛けました。
上映当初はあまり期待されていなかった映画のようでしたが、時間が経つうちに評価が高まり今回の結果に結びついたようです。
私もこの映画を観て、映画の質と製作費とはなんら関連が無い事を実感いたしました。
良い物は金をかけなくとも、製作者が伝えたかった事は、シナリオと手法によって感動という大きなうねりをつくりだすことが出来るという事実を実証出来た、近年稀な作品になったと思います。
こうした刺激的な作品に巡り逢うと、自分の会社もこうした感動をお客様に感じていただけるヒントがまだまだあるような気がして嬉しくなるのです。