サン工業株式会社

社長のひとり言

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首都アンカラにて

  • わくわく旅行

カッパドキアに向かう途中、トルコの首都であるアンカラへ寄る。

トルコの首都はイスタンブールだと、つい最近まで信じていた私にとってアンカラはとても馴染みの無い街なのでした。案の定、訪れた首都アンカラからは特段これといったインパクトは全く感じられない、雑然とした街でした。

トルコ行きが現実のものになってからも、余りトルコの成り立ちについての興味が湧かなかったものですから、トルコの近代化の立役者であるアタチュルク初代大統領のことを知ったのも、出かける数週間前なのでした。

アタチュルク廟見学で彼の近代トルコを創生した偉大さを改めて知ることになったのですが、それより驚いたのは、街のあちこちにトルコ国旗が掲揚されていたことと、アタチュルクの肖像写真が街の至るところに誇らしく掲げられていたことです。

翻ってわが祖国日本をみれば、国旗の掲揚や国家の斉唱について未だに司法の場で争っている不甲斐ない現状と比べ、今の国家を創った英雄に対する畏敬の念を具体的に国家の掲揚や、アタチュルクの肖像写真を至るところに掲示する行為から、如何に時の施政者に対する尊敬と畏敬の念を表す国民に親愛の情とある意味羨ましさを感じたのでした。

その親愛の情と羨ましさとは別にトルコはとても親日的なのです。そのことは行く先々で日本人に対し一般の人たちが声を掛けてくれることです。その陰には、過去120年前の日本人が行ったあの「エルトゥールル号遭難事故」の一件がトルコ人を親日派にしたという論調には素直に同調出来ないまでも、長年にわたる友好関係の素晴らしさに単純に感動してしまうのです。

今の日本にトルコのような尊敬と共に畏敬の念を抱ける政治家がいないのは国家の不幸だと思いながらアンカラの街を眺めるのでした。

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