亜鉛ダイカストに硬質クロムめっきはできるのか?
- 素材
亜鉛ダイカストとは
亜鉛ダイカストはその加工性の良さとバフ研磨などの光沢処理と合わせて、シアン化銅めっき下地での光沢ニッケルめっきやニッケルクロムめっき(装飾クロムめっき)が比較的簡単にできることから、多くの製品で使用されてきました。
昔の水洗金具は、亜鉛ダイカストに銅めっき、ニッケルめっきを厚付けして装飾クロムめっきが処理されていました。
- 亜鉛原料が安いこと
- ダイカストで大量に成型できること
上記の利点から、大量生産品として活躍してきたのが亜鉛ダイカストです。
亜鉛ダイカストから、アルミダイカストやABS樹脂への転換が進む
しかし、最近では軽量化や加工性からアルミダイカストやABS樹脂への転換が進んでいます。
また、今まで表面処理を行っていためっき業者様の廃業、シアン化合物の取り扱いの撤退なども併せて、めっき加工できるところが減ってきています。
亜鉛ダイカストのフクレ不良
亜鉛ダイカストはめっきが比較的簡単にできるものの、成型時に「巣」と呼ばれる微細な空間が製品内部にできます。
これが、めっき後に膨らんでフクレ不良となってしまうため、亜鉛ダイカストのめっきは不良との闘いでもあります。亜鉛ダイカスト製品にできた巣によるフクレの写真が以下になります。
サン工業では亜鉛ダイカストの不良対策が可能
サン工業では、めっき前の処理の条件だしを行って、フクレを少なくする工夫をしております。
下地に銅めっきを付けることで、様々なめっきができるようになりますが、一般的な光沢ニッケルめっき、ニッケルクロムめっきの対応ができます。下地の銅めっきを必要とするため、工程が増えてしまうのですが、サン工業では特殊な前処理を行うことで、直接以下のめっきを行うことができるようになりました。
亜鉛ダイカストにダイレクトで硬質クロムめっき/クロムめっき(つや消し黒)が可能です
- 亜鉛ダイカストにダイレクトで硬質クロムめっき
- 亜鉛ダイカストにダイレクトで黒クロムめっき(つや消し黒)
亜鉛ダイカストはじめ、特殊材料へのめっきでお困りの際はぜひお声かけください。
事例:亜鉛ダイカスト製のリング状の部品に硬質クロム5μm
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