潤滑アルマイトの滑り性は?
- アルマイト
アルマイトには通常のアルマイトの他、耐摩耗性の要求される製品などには硬質アルマイトやシュウ酸アルマイトという硬さが高く耐摩耗性のよいアルマイトがあります。アルマイトというのは、めっきと違い、処理液中で製品を陽極にして電気を流し、表面を酸化させることでアルミニウムの酸化物(Al2O3)を強制的に生成させる処理で、めっきには無い多くの特徴を備えています。
その一つが耐摩耗性で、めっきの場合は、金属と金属が滑った場合には、凝着摩耗といって、金属同士が粘土のようにくっついて、摩擦摩耗を起こしてしまうのですが、アルマイトは酸化物なのでこのような凝着摩耗が起きにくいとされています。
そんな硬質アルマイトの表面をもっと滑りやすくしたい、ということから開発されたのが、潤滑アルマイトです。潤滑アルマイトは表面にテフロンの微粒子を付着させて滑り性を向上させた処理で、PTFE潤滑アルマイト、テフロンアルマイト、カチラス処理、などさまざまの名称で呼ばれますが、基本的には同様の処理となります。
潤滑アルマイト処理したものは、表面の摩擦係数は大きく下がりますので、動画のように滑り性が向上します。