アルミニウムに硬質クロムを直接めっきすることはできる?
- アルミニウム
アルミニウムは非常に酸化されやすい金属で、密着よくめっきすることが難しい素材です。また、酸にもアルカリにも溶けてしまうので、めっき液に入れたとたんに溶けてしまうこともしばしば。
サン工業では、アルミニウム上のめっきは無電解ニッケルめっきを下地にして行うケースが多く、無電解ニッケル下地のすずめっきや亜鉛めっき、カニフロンや硬質クロムなどの量産は数多く手がけています。
しかし、最近になって、「アルミニウム素材にニッケルなどの下地めっきを行わずに硬質クロムをつけたい」というご要望を多く聞くようになりました。昔からの課題だったのですが、しっかりした時間がとれない中ずるする来ていました。
今回、コロナの影響で仕事が減少し、現場で改善や5Sに充てる時間ができました。
「では、アルミニウムに直接めっきする方法を現場で開発しよう」ということで、いろいろと実験した結果、できました!
アルミ素材に硬質クロムを直接めっきしたサンプル
写真サンプルは直径30mm×長さ100mm A6063の丸棒です。
- 写真左 バフ後に硬質クロム30μもの
- 写真右 バフ後に硬質クロム10μm(仕上げバフあり)
アルミへの硬質めっきが「剥離してしまう」というご相談
最近、お客さまから「アルミへ硬質めっきを施しても剥離してしまうので相談にのってほしい」とのご依頼が増えました。
めっき剥離はめっきの密着性が原因であることがほとんどです。アルミ素材の場合、めっきの密着性を担保するために素材表面に前処理を施すことが重要です。サン工業では、1990年代から、ハードディスクドライブのアルミニウム製パーツへの無電解ニッケルめっきを実施しており、アルミニウム素材の各種めっき処理についての技術を蓄積してきました。
アルミ素材への硬質めっきが従来より剥離しづらい技法を確立しているため、「他社ではうまくいかなかったアルミへの硬質めっきをお願いしたい」といったご相談にもご対応しております。条件がありますので、詳しくはぜひお気軽にお問い合わせください。
めっきのサンプル・試作についてお気軽にご相談ください。
サン工業ではサンプルめっきのご相談をお受けしております。
めっきの開発案件、改善案件など、お客様の課題解決にお役立てください。
*内容によってはお受けできないものもございます。要ご相談にてお願いいたします
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