サン工業株式会社

パッシベーション

SUS304系ステンレスやSUS400系のステンレスは、ともに組成元素のクロムによる酸化膜(不動態膜)が生成されるため、錆びが発生しにくくなっています。通常環境下でも酸化膜はできるのですが、薬品を使用してより酸化膜を強く生成させることで耐食性を向上させることができます。ステンレスそのままの耐食性にもう一歩追加したい、そんな要望に応えられる処理がパッシベーションです。HDD部品などの精密機器や医療機器、設備機器、食品機械などで活用されています。

基本特性

耐摩耗性 耐熱性 耐食性 耐薬品性 非粘着性 潤滑性 密着性 電気伝達性 寸法精度
- - - - - -

特徴

特徴1

ステンレス表面に酸化膜を生成させる処理(不動態化処理)で、処理方法はアメリカのMIL規格やASTM規格で詳細に決められています。SUS300系の材料は硝酸系、SUS400系の材料は、一般には硝酸−クロム酸系の溶液が用いられます。サン工業のパッシベーションでは硝酸系の2種類のタイプ(Type-Ⅵ、Type-Ⅷ)の液で対応しています。硝酸ークロム酸系パッシベーションについてもビーカー試作は対応可能ですので、ご相談ください。 QQ-P-35より引用 Type VI. Type VI solution shall contain 25-45 percent by volume of nitric acid (HN03) in accordance with O-N-350. Parts shall be processed for 30 minutes at a temperature range between 70-90°F (21-32°C). Type VI solution can be used to process austenitic 200 and 300 series chromium nickel and chromium grades with 17% chromium or greater (with exception of the 440 series) corrosion-resistant steels. 3.3.8 Type VIII. Type VIII solution shall contain 45-55 percent by volume of nitric acid in accordance with O-N-350. Parts shall be processed for 30 minutes at a temperature range between 120-130°F (49-54°C). Type VIII solution can be used for parts made from high carbon and high chromium grades (400 series) and precipitation-hardening stainless steels.

特徴2

金属膜を付ける処理ではないため、寸法変化が起こらない処理です。加工寸法を維持して酸化膜の耐食性をプラスすることがパッシベーションではできます。

めっき設備

タイプ 対応サイズ 対応重量
カゴ カゴ 2kg

対応可能素材

SUS300系、SUS400系※

※SUS400系につきましては、対応できない場合もございますのでご相談下さい

想定用途

精密機器部品、センサー、自動車部品、機械装置部品など

関連する解決事例

関連するめっきQ&A

めっき・表面処理紹介

お問い合わせ

表面処理のご相談や資料のご請求などお気軽にお問い合わせください

サンプルめっきのご相談 不良解析・表面分析のご相談 表面処理に関するお問い合わせ めっきサンプル帳のお申し込み
TEL
0265-78-2510 0265-78-2510
FAX
0265-78-4173