アルマイトは、アルミニウムの陽極酸化処理の総称で、電気を使ってアルミ素材表面に酸化アルミニウムの皮膜を生成させる処理のことです。
この酸化アルミニウムの皮膜はアルマイト皮膜とも呼ばれ、いわゆるアルミナなどのセラミックスと同質であり耐食性及び耐摩耗性を向上させます。また、アルマイト処理後にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の微粒子を表面に吸着させることで、離型性や滑り性を向上させることも可能です。
サン工業では、硫酸浴での処理を行っています。
また、通常のアルマイト皮膜に比べ、硬度と耐摩耗性に優れた硬質アルマイトにも対応しています。
基本特性
耐摩耗性 | 耐熱性 | 耐食性 | 耐薬品性 | 装飾性 | 非粘着性 | 潤滑性 | 密着性 | 電気伝達性 | 寸法精度 |
◎ | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | × | 〇 |
特徴
特徴1硬質アルマイトにも対応
アルマイト皮膜はアルミの酸化物で、いわゆるセラミックスと同等の元素組成を持っています。
そのためアルミの表面を固くすることができ、耐摩耗性や耐食性も向上させることができます。
さらに、アルマイトの処理温度を下げることで皮膜の硬さをさらに向上させる硬質アルマイトをすることができます。
アルマイト皮膜でHv200程度、硬質アルマイトでHv400程度の硬さがあると言われています。
クラックレスで耐食性向上
アルマイト皮膜そのものはセラミックスに近いため耐食性も良好です。
しかし、被膜にクラックと呼ばれる亀裂ができることによってアルミニウム素材から腐食するというケースもありますが、アルマイトの液と処理条件を変えることでクラックができにくい皮膜を作ることもできます。
カラーアルマイト・機能性アルマイト
アルマイト皮膜は、中央に小さな穴が開いた六角柱が並んだ構造をしています。
この穴を利用した、染料などをしみ込ませることで皮膜に色を付けるカラーアルマイトや、PTFE粒子(テフロン)を付着させて耐摩耗性・滑り性を向上させるような処理もあります。
めっき設備
タイプ | 対応サイズ | 対応重量 |
---|---|---|
ラック | 500×200×500H | 15kg |
対応可能素材
各種アルミニウム素材(番手によって外観が変わることがあります)
想定用途
装置機械部品、構造部品、自動車部品、アルミサッシなどの住宅設備など